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脱サラ!退職からの手続き

●退職後に勤務していた会社からもらうもの

離職票-1と離職票-2・・・・・失業保険に必要。
雇用(失業)保険被保険者証・・・・次の会社で必要。
健康保険資格喪失証明書・・・・・これで次の健康保険を取得。
源泉徴収票・・・・・・税金の申告で必要/次の会社(または起業した会社)で年末調整する場合は必要。
年金手帳・・・・・・・・・・・・オレンジか青色の手帳で会社が預かっていないケースもあり。

●退職金について

退職金には退職所得に対する税金がかかります。年金で貰う選択肢が選べる場合には、年金として貰う場合と退職金として貰う場合でかなり税額が異なる場合があります。

●ハローワークへ行く

失業給付が受けられない条件の1つに「自営業を始めた時(準備を開始した段階を含み、収入の有無は問わず)」とあります。ですから脱サラ起業をすることを前提に退職した場合は、失業給付の対象となりません。

退職したにもかかわらず起業準備を始めるに至らない段階(すなわち再就職の可能性があり求職活動を行う意志がある段階)は失業給付をもらえる範囲に入ります。日付はこの申請手続をした日付から計算されます。離職票を受け取ったら1日も早く手続に行きましょう。基本手当が受給できる要件としては、退職日以前1年間に雇用保険の被保険者期間が6ヶ月以上ある人が、「労働の意思や能力があるにもかかわらず就職できない」という状態にあることです。基本手当の金額は、退職前6ヶ月間の平均賃金日額の5~8割となっており、年齢に応じて上限額が定められています。

●健康保険を任意継続する

退職後2年間は会社などで加入していた健康保険制度が使えます。健康保険は、会社に勤めている間は会社が半額負担しているのですが、任意継続の場合は全額自己負担となります。毎月の保険料が2倍になるということですね。

国民健康保険の保険料と比較して、安いほうを選ぶと良いでしょう。会社を設立する人の場合は、会社は政府管掌の健康保険に強制加入し、事業主もその保険に加入します。

また個人事業として起業して、当面まったく所得に見込めない場合は、親族の被扶養者に入る方法もあります。 

●年金について

厚生年金加入者から個人事業への脱サラの場合、国民年金に加入しなくてはいけません。退職日の翌日から14日以内に貴方が住んでいる市区町村の国民保険の係りで手続きを行なってください。(60歳未満の場合)。また配偶者を扶養に入れている場合は、配偶者も国民年金に加入しなければならないので、注意してください。(配偶者が60歳未満の場合)

そうすると、後日国民年金の納付書が送られてきます。第1号被保険者になると、当然これから支払う部分については国民年金の部分だけですので、将来の保障としては物足りなくなることも考えられます。そういった場合は、国民年金基金や確定拠出年金(個人型)への加入を検討してもよいでしょう。

また、会社が厚生年金基金に加入している場合だと、厚生年金の年金手帳と同様に厚生年金基金加入員証というものがあります。これも返却される場合と、会社で預かっている場合があります。

国民年金保険料を支払う余裕がない場合は、前年の所得が条件となりますが、国民年金保険料を免除する制度もあります。市町村役場の国民年金の係に相談してみましょう。

●税金について

所得税について

退職前の会社の所得税について1年間所得をもとに源泉徴収され、一般の会社員の場合は、所得が確定する12月に最終的な計算を行い、年末調整として納めすぎている分が還付されます。しかし12月より前に退職した人は、翌2月16日から3月15日までに所轄の税務署で確定申告を行って、還付を受ける必要があります。なお雇用保険の失業給付は税金の対象にはなりません。一方、退職金のほうは税金の対象になりますが、大きな控除枠が設けられているので、高額な金額をもらわない限り所得税がかからないかもしくは少ない税額で済みます。勤続年数で異なり、勤続2年以上20年未満なら1年40万円×勤続年数。例えば、10年勤続の場合は400万円まで非課税ということになります。

住民税について

住民税は、前年の収入をもとに計算ざれた分を、6月から翌年の5月までに納める後払い方式になっていいます。退職時に未納分がある場合は一括して納めるのが原則です。ただし6月~12月に退職した場合は負担が大きいので、分割納入もできます。分割納入する場合は役所、役場から送られてくる通知に従って、自分で期日までに納入します。起業準備で「失業中で収入が減っているのに、納税額が増えたのはなぜ?」と驚かないように。収入減が予想されるときはあらかじめ、余裕のある準備をしておきましょう。

●受給資格者創業支援助成金を申請

雇用保険の受給資格を有する者が創業し、1年以内に雇用保険の適用事業主となった場合に創業費用が助成されます。雇用保険の失業給付は事業を開始する者に対しては支給されませんが、実際に創業した者であってもだまってそのまま貰い続ける人もいます。このようなモラルハザートをなくすために、一定の要件を満たした失業給付の権利を有する者が創業した場合(法人、個人を問わない)、創業経費を援助する制度です。

受給の流れ

イ.受給資格に係る被保険者期間が5年以上の方が企業を退職します。
   ↓
ロ.失業給付の手続きを行い、再就職活動を行います。
   ↓
ハ.意思が固まったら「法人等設立事前届」を失業給付を受給しているハローワークに提出します。
   ↓
ニ.法人設立または個人事業開始日から1年以内に従業員を雇入れ、雇用保険に加入します。
   ↓
ホ.雇用保険加入後3ヶ月経過後に第1回支給申請を行います。
   ↓
ヘ.雇用保険加入後6ヶ月経過後に第2回支給申請を行います。
   ↓
ト.助成金が指定口座に入金されます。

 

受給資格

・受給資格者であって、かつ算定基礎期間が5年以上ある者が創業すること
・まだ事業を始めていない者(法人登記が完了した場合、個人であれば事業開始届を提出した場合NG)
・適法な事業を開業する者(風俗営業等はNG)

受給額

以下の経費の1/3が助成されます(200万円が限度)

1. 法人の設立にかかる計画を作成するために要した費用

○司法書士、社会保険労務士、行政書士等の代行費用、経営コンサルタント等相談費用

× 登記費用(印紙代等)、株式払込の委託料、許可業種の申請に伴う印紙代

2. 受給者自ら従事することとなる職務に必要な知識、技能を習得するための講習、相談費用

○ 資格取得費用、講習、セミナー参加費用

× 直接の業務と関係ないもの

3. 事業に必要と思われる費用

○ 事務所の改装や最初の賃貸借に必要な費用、設備、機械、機器、備品、車輌、動産、営業権、リース料、労働者の募集費用、就業規則の作成に要する費用等

× 事務所の毎月の家賃、敷金

4. 雇用する労働者に必要な知識、技能を習得するための講習、相談費用

手続について

申請手順を見ていきましょう

1.法人等設立事前届の提出  

事業の着手前に法人等設立事前届を設立の日の前日までに所轄の公共職業安定所に提出する必要があります。問題なければ認定がおり、通知書が発行されます。事業を開始して、創業経費を捻出します。さらに人を雇い雇用保険に加入します。(このようにスムーズにいけばいいですが・・これを1年の期間で達成することで受給権が発生します)

2.支給申請

2回に分けて申請します。これは3ヵ月しか事業をしなかった者に対して、助成金を受給されることを嫌ったためです。

第1回の支給申請  
雇用保険の適用事業となった日の翌日から3ヵ月後の1ヵ月の期間内(4ヵ月目の1月内)に受給資格創業支援助成金支給申請書(様式3号)に法人等設立事前届事業主控のコピー、創業経費を支出した確認のできる書類(契約書、領収書等)、雇用保険設置届の写し、決算書または預金通帳の写し等を添付して提出します。

第2回の支給申請  
雇用保険の適用事業となった日の翌日から6ヵ月後の1ヵ月の期間内(7ヵ月目の1月内)に上記と同じ内容の支給申請をします。 以上で手続が終了いたします。 創業経費が2回に分けて事業主の口座に振り込まれます。創業後3か月以内に支払った経費の3分の1。

支給上限:200万円まで。
※法人登記をしてしまった後に申請すると貰えないので、登記前に申請しましょう。

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